【東京都・定額40万円】カスハラ防止対策奨励金で“現場と売上”を同時に守る。個人事業主や中小企業が今すぐ整えるべき実務ガイド


「クレームが怖くて新人が定着しない」「現場の判断が属人化し、対応履歴もバラバラ」——そんな課題を抱える企業に朗報です。東京都は、カスタマーハラスメント防止対策推進事業 企業向け奨励金(定額40万円)を開始。マニュアル整備+実践取組を行った都内中小企業等に支給されます。第1回は2025年7月22日(火)17:00で受付終了、第2回は9月頃に再開予定と案内されています。要件を今から整えて、次回受付に備えましょう。


目次

  • 東京都「カスハラ防止対策奨励金」とは(対象・金額・募集規模)
  • なぜ“今”やるべきか—条例施行と公式ガイドライン
  • 実施内容はカスハラ対策マニュアル作成とカスハラ研修
  • 申請の流れと準備物(gBizID・jGrants・証跡づくり)
  • 現場に根づく運用設計のヒント(葛飾/江戸川/墨田/足立)
  • よくあるNGとチェックリスト(保存版)
  • 7日間で整える“即行”アクションプラン
  • まとめ/専門家に相談したい方へ
  • 出典

東京都「カスハラ防止対策奨励金」とは(対象・金額・募集規模)

  • 支給額:定額40万円
  • 対象:都内中小企業等(常時雇用300人以下ほか要件あり)。to Cだけでなくto Bも申請可能。
  • 要件の骨子(1)カスハラ対策マニュアルの整備(作成・周知/基本方針の社内外周知)(2)実践取組(録音・録画/AI活用/外部人材の活用のいずれか1つ)
  • 募集規模各回1,000件

公式特設サイトに募集要項が公開されています。**「章立てだけのマニュアルは不可」「条例への言及が必要」**など、細かな必須条件が明記されているため、必ず一次情報を確認しましょう。


なぜ“今”やるべきか—条例施行と公式ガイドライン

東京都は**「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」を制定し、2025年4月1日施行。同条例に基づく「カスタマー・ハラスメントの防止に関する指針(ガイドライン)」も公表されています。企業が取り組むべき内容が整理され、奨励金と併せて制度的な後押しが整いました。

なお、都は「奨励金を受けられる」と称する事前金の勧誘に注意喚起しています。申請は要件に基づく審査で決まり、特定業者のあっせん等は都とは無関係です。


実施内容はカスハラ対策マニュアル作成とカスハラ研修

本ブログでは、最短で成果が出やすい組み合わせとして、「マニュアル整備」+「社内研修(外部講師のスポット契約)」に焦点を当てます。これは募集要項の実践取組「外部人材の活用(イ:社内研修のスポット契約)」に該当し、申請日時点で研修実施済みであることが条件です(他社主催セミナー参加は対象外)。

A. マニュアル整備のポイント(審査で見られる要件を満たす)

  1. 作成・改定日が2025年4月1日以降であること
  2. 必須項目を全て含む(例:定義、禁止行為例、対応手順、エスカレーション、記録・保存、相談体制、条例への言及 等)
  3. 社内周知(研修・回覧・掲示・読了確認の証跡)
  4. 基本方針を社外周知(店頭掲示/Web掲載/顧客向け案内 等)

東京都はマニュアル雛形(ひな形)も公開。自社に合わせて具体化し、単なるテンプレの置き換えで終わらせないことが肝心です。

B. カスハラ研修(外部講師のスポット契約)で“現場行動”を標準化

  • 対象:自社主催のカスハラ関連研修(就業者のケア・接遇・条例理解など)。
  • 要件外部人材(例:弁護士、社労士、中小企業診断士、産業衛生コンサルタント等)とのスポット契約を締結し、申請時点で研修済みであること。
  • ねらい
    • 言葉遣い・記録・転送判断など“現場の共通言語化”。
    • 初動テンプレ(一次対応スクリプト/通話中の録音案内文/暴言時の打ち切り判断)。
    • メンタルヘルス配慮(事後ケア、2次被害の防止)。

地域の実務例

  • 葛飾区:町工場・修理・小売の“対面&電話”比率が高い場合、初動スクリプト+社外掲示の徹底。
  • 江戸川区:物流・店舗でクレーム集中帯が生じやすい。研修でのロールプレイエスカレーション基準を明文化。
  • 墨田区:観光接客(スカイツリー周辺等)を想定し、多言語の掲示動画教材で周知を多層化。
  • 足立区:夜間営業を含むサービス業では**“対応者の交代ルール”を定め、事後ケア面談を必ず行う。
    (上記は自社事情に合わせた例。奨励金の
    要件に適合**するよう、最終設計時は募集要項を必ず参照してください。)

申請の流れと準備物(gBizID・jGrants・証跡づくり)

全体フロー
取組実施(4/1以降) → 申請 → 審査(目安:約3か月) → 決定通知 → 請求~振込(目安:約1か月)。電子申請はjGrants、利用にはgBizIDプライムが必要です。

事前にそろえるもの(例)

  • gBizIDプライム(発行に時間がかかるため早めに)
  • 研修の契約書・実施記録(外部講師のスポット契約/参加者リスト等)
  • マニュアル本体と版管理記録(作成・改定日がわかるもの)
  • 周知の証跡(社内:回覧/受講記録、社外:店頭・Web掲示の写真やURL
  • 様式類jGrantsの補助金詳細画面からダウンロードして使用)
  • 納税証明等の基礎資料(PDF化しアップロード)

スケジュール情報第1回は1,000件を超える申請により7/22で受付終了、第2回は9月頃予定。年間3回の実施予定です。


現場に根づく運用設計のヒント(葛飾/江戸川/墨田/足立)

  • “録音案内”の統一:通話開始時の定型文をマニュアルに記載し、掲示物でも周知(社外周知の要件にも合致)。
  • “しきい値”を数値化暴言回数/大声の持続時間など、打ち切り・転送の基準を明文化。
  • “二次被害防止”:対応者の交代・休憩・面談研修後の運用に落とし込み、記録様式で残す。
  • “地域特性”
    • 葛飾区:町工場・修理業の現場写真つき手順で共有しやすく。
    • 江戸川区:配送・店舗はピークタイム別の人員配置表をマニュアルに添付。
    • 墨田区:観光接客向けに多言語ポスターを用意。
    • 足立区:深夜帯の対応は外部連絡先打ち切り手順を特記。
      (※具体の社内設計は各社の労務・個人情報保護方針に適合させてください)

よくあるNGとチェックリスト(保存版)

項目ありがちNGToDo(審査で見られる要点)
マニュアル章立てだけ/抽象的必須項目を網羅し、条例への言及を入れる。版管理・最終更新日も明記。
周知社内メール一通だけ研修+読了確認+掲示の三点セットで証跡を残す。
研修社外セミナー参加のみ自社主催×外部講師のスポット契約実施済みに。参加者リスト・資料で裏づけ。
書式独自様式で提出jGrantsの申請様式必ず使用(募集要項P12参照)。
期限gBizID未取得で遅延gBizIDプライムは前倒し取得。審査・振込期間の目安も理解。

図:1枚でわかる「準備→申請→受給」ロードマップ

[Day1-2] 現状棚卸し
  └ 苦情発生点/ピーク時間/既存ルール/記録様式を確認

[Day3-4] マニュアル草案
  └ 定義/禁止行為/手順/打ち切り/記録/周知/条例への言及

[Day5] 研修実施(外部講師)
  └ ロールプレイ/一次対応スクリプト/交代・事後ケア

[Day6] 証跡整理
  └ 掲示写真/読了確認/参加者リスト/版管理

[Day7] gBizID & 申請様式
  └ gBizIDプライム取得/jGrants様式DL→電子申請

7日間で整える“即行”アクションプラン

  • Day1:責任者を指名し、苦情の入口(電話・店頭・チャット)とピーク時間を可視化。
  • Day2ガイドラインを確認し、マニュアル必須項目を自社業務に具体化
  • Day3外部講師を選定(ねらいと成果物:研修資料・参加名簿・評価表)。契約草案を準備。
  • Day4研修実施(ロールプレイ重視)。初動スクリプト打ち切り基準を確定。
  • Day5社外掲示・Web掲載を行い、写真・URLを保存。
  • Day6gBizIDプライム取得・jGrants様式の確認。
  • Day7提出用PDFを整え、募集要項に沿って最終チェック→申請準備完了。

まとめ/専門家に相談したい方へ

カスハラ対策は、従業員の安全・定着・生産性に直結。東京都の奨励金を活用すれば、マニュアル整備+研修をコストを抑えて一気に前進できます。第2回受付(9月頃予定)に間に合うよう、着手しましょう。実務設計・書類整備の伴走が必要な方は、下記からお気軽にどうぞ。
お問い合せ | 平沼コンサルティング


出典

  • 特設サイト/募集要項(要件・対象・提出書類等):〖東京都〗カスタマーハラスメント防止対策推進事業 企業向け奨励金。本文中で適宜引用。
  • 申請方法・スケジュール(審査目安・年3回実施):申請方法ページ。
  • 第1回終了・第2回は9月頃予定/jGrants・gBizID案内:申請についてページ。
  • 制度概要・募集規模1,000件の明記/注意喚起:TOKYOはたらくネット(東京都産業労働局)。
  • 条例施行とガイドライン策定の一次情報:東京都プレスリリース(2024/12/25)。
  • 公式サイト 【東京都】カスタマーハラスメント防止対策推進事業 企業向け奨励金 | 奨励金40万円
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