人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース|“認定支援機関の確認”が必要になった今、研修提案の勝ち筋が変わった

📋 社労士の先生、生成AI研修を提供している皆さまへ。今、この助成金は「研修の中身が良ければ通る」だけの制度ではなくなっています。厚生労働省は、事業展開等リスキリング支援コースの改正として、人事・人材育成計画に基づく訓練も助成対象に追加しました。その一方で、中小企業がこの枠を使う場合は、認定経営革新等支援機関による計画確認が必要になりました。つまり、企業に研修を提案する側も、「研修」と「計画確認」の両輪で考えないと、話が前に進みにくくなったということです。厚生労働省の詳細版では、中小企業の事業主は、認定経営革新等支援機関に職業訓練実施計画届、事業展開等実施計画、人事及び人材育成に関する計画、訓練カリキュラム等を提出し、事前に計画内容の確認を受けるよう明記されています。

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目次

今回の改正で何が変わったのか
なぜ“認定支援機関が必要”が重要なのか
社労士・生成AI研修の実施者に何が起きるのか
このコースで狙いやすい研修テーマ
当社ができること
よくある質問
今日やるべき3つ

1. 今回の改正で何が変わったのか

まず押さえたいのは、今回の変更は単なる様式変更ではないということです。厚生労働省は令和8年4月8日掲載の案内で、事業展開等リスキリング支援コースについて、**「人事・人材育成計画に基づく訓練も助成対象」**になったと案内しています。これにより、新規事業立ち上げやDX・GX関連の訓練だけでなく、企業内の中長期的な人材配置や育成方針に基づく訓練も、このコースで組みやすくなりました。

ただし、ここが大事です。中小企業がこの新しい枠を使う場合、厚生労働省の詳細版パンフレットでは、**認定経営革新等支援機関による計画の確認(中小企業に限る)**を受けることが必要とされています。さらに、提出資料として、職業訓練実施計画届、事業展開等実施計画、人事及び人材育成に関する計画、訓練カリキュラム・受講案内等が示されています。つまり、「とりあえず生成AI研修を入れましょう」「労務研修をやりましょう」では足りず、会社の人材戦略と訓練内容がつながっているかを、外部の認定支援機関が確認する時代になった、ということです。

2. なぜ“認定支援機関が必要”が重要なのか

この変更を軽く見ると、かなり危ないです。なぜなら、企業側からすると、今までよりも一段階ハードルが増えたからです。研修会社や講師の提案が良くても、計画確認をしてくれる認定支援機関がいないと、実務が止まりやすくなります。反対に言えば、この確認フローを理解している側は、企業にとって一気に頼れる存在になります。

しかも、厚生労働省は、訓練終了後に、企業内の人事及び人材育成に関する計画に基づき、支給対象労働者を今後従事予定の職務に従事させた上で、実施状況を労働局へ報告することも求めています。合理的な理由なく予定職務に従事させていない場合は、不支給決定や支給決定取消の対象になり得るとも明記されています。つまり、助成金の世界観が「受けたら終わり」ではなく、訓練後に人材配置まで含めて整合性が必要になっているわけです。

3. 社労士・生成AI研修の実施者に何が起きるのか

ここは、実務的にかなり大きな変化です。社労士の先生や生成AI研修の提供者にとって、これからは「良い研修を持っている」だけでは不十分になりやすいです。企業から見れば、必要なのは研修そのものだけではなく、助成金で通る計画設計だからです。

たとえば、生成AI研修を提案する場合でも、単に「話題だから」「便利だから」では弱いです。企業の中で、

  • どの部署の、
  • どの職務に就く人に、
  • どんな新しい業務や役割を担わせるために、
  • どの訓練を受けさせるのか、
    まで落とし込む必要があります。これは社労士の先生が得意な「職務・配置・労務管理」の視点とも相性が良く、逆に生成AI研修会社が単独でやろうとすると、制度面の詰めが甘くなりやすい部分です。

同様に、社労士の先生が企業研修を扱う場合も、「就業規則」「人事制度」「評価制度」の話だけではなく、今後従事予定の職務に必要な知識・技能をどう訓練で埋めるかという視点が一段と重要になります。このコースの対象となる訓練は、10時間以上のOFF-JTであること、職務に関連した訓練であることなどが求められており、助成率は中小企業で経費助成75%、賃金助成は1人1時間あたり1,000円です。

4. このコースで狙いやすい研修テーマ

制度上、「生成AI」という言葉が例示されているわけではありません。ただし、厚生労働省はこのコースを、新規事業展開やDX推進等に伴い必要となる知識・技能の習得のための訓練として案内しています。したがって、企業の事業展開や業務変化と結び付いた生成AI研修は、十分に相性があります。これは制度文言からの実務上の読み解きです。

たとえば、狙いやすいのは次のようなテーマです。

① 生成AI活用による営業・提案業務の高度化

提案書作成、FAQ整備、顧客対応文の下書き、営業資料作成など、既存業務を効率化しつつ、今後の営業職や企画職に必要なスキルとして位置付けやすいテーマです。制度上は、会社の今後の職務や配置転換の文脈と結び付いていることが重要です。

② 社労士向けの労務DX・人事実務高度化研修

勤怠・評価・人事データ活用、労務相談の標準化、社内教育のデジタル化など、人事・労務の実務を今後どう変えるかまで踏み込めるなら、計画との整合性を作りやすいです。単なる知識提供ではなく、「今後この職務で何を担うのか」が大切です。

③ 管理職・バックオフィス向けの業務再設計研修

新規事業立ち上げやDX推進に伴って、管理部門や現場責任者に新しい役割が生じるケースは多いです。こうした変化に対して、ツール操作だけでなく、業務フロー再設計やデータ活用まで含む訓練は組みやすいです。

5. 当社ができること

ここで大事なお知らせです。当社は認定経営革新等支援機関です。
そのため、このコースで新たに重要になった人事・人材育成計画の確認について、制度要件を踏まえた整理を行えます。

社労士の先生や生成AI研修の提供者が企業に提案する際、

  • 研修内容は良いのに、助成金の設計が弱い
  • 計画書のつながりが甘い
  • どの職務にどうつながるのかがぼやける
  • 認定支援機関の確認がネックで話が止まる

こうした場面は、これから確実に増えます。だからこそ、研修の専門家 × 認定支援機関という組み合わせは、企業にとっても提案者にとっても強い形になります。

特に、社労士の先生が労務・制度面を整理し、生成AI研修の提供者がスキル習得を担い、当社が認定支援機関として計画確認や全体整理を担う。この形は、かなり相性が良いです。制度が変わった今、単独プレーより連携の価値が高まっています。これは制度改正から見える、かなり実務的な変化です。

6. よくある質問

Q1. 認定支援機関の確認は、すべての申請で必要ですか?

A1. 厚生労働省の詳細版では、中小企業が人事・人材育成計画に基づく訓練を使う場合に、認定経営革新等支援機関による計画確認が必要と案内されています。制度全体のどのパターンでも一律というより、この改正で追加された枠に特に重要です。

Q2. 生成AI研修は必ず対象になりますか?

A2. 必ずではありません。厚生労働省は「生成AI研修」を名指ししていません。対象になるかは、事業展開やDX推進、今後従事予定の職務との関連性をどこまで計画に落とし込めるかで判断されます。ここは制度解釈と設計が重要です。

Q3. 何時間から対象ですか?

A3. 10時間以上のOFF-JTが要件です。

Q4. 助成率はどのくらいですか?

A4. 中小企業では経費助成75%、賃金助成は1人1時間あたり1,000円です。

7. 今日やるべき3つ

今日①:自分の研修が“職務変更”まで説明できるか見直す

「便利です」「人気です」では足りません。どの職務に、何のために必要かを言えるかが分かれ目です。

今日②:提案先企業に“人事・人材育成計画”の有無を確認する

ここがないと、せっかくの研修提案も助成金に乗りにくくなります。

今日③:認定支援機関との連携体制を持つ

今後は、研修会社・社労士・認定支援機関の連携が強いです。当社は認定経営革新等支援機関として、この部分を支援できます。

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